メッシュとは
メッシュ(mesh)は英語で「網目」を意味しますが、業界でメッシュというと二つのものを意味します。
一つが、髪を部分的にカラーで染めたり脱色することです。大抵はこちらの意味で使われます。
二つ目が、クシで網目のような模様を付けたヘアスタイルのことです。こちらはあまり馴染みがないので、ここでは髪を染めるメッシュについて解説します。
1.メッシュの入れ方・やり方
メッシュを入れる場合、「1.自宅で自分で入れる」「2.美容室で入れてもらう」「3.エクステ(付け毛)を使う」の大きく3つの方法があります。
1-1.自分でメッシュを入れる
基本的なやり方は普通の髪染めや脱色と同じですが、染めない髪を避けて、染めたい髪だけにヘアカラーやブリーチを塗らなければならないため、自分でキレイに染めるのはなかなか大変です。
大まかな手順
- 必要な物を準備する
市販のヘアカラー、脱色剤(ブリーチ)、コーム、ヘアピン、輪ゴム、ビニール手袋、アルミホイル、サランラップなど必要に応じて - 仕上がりをイメージする
どの部分をどんな色に染めるのか、脱色する必要はあるか、イメージをイラストにしたり、参考になる写真などを準備すると良い - シャンプーを済ませる
- 染める髪と染めない髪を分けて固定する。染める髪を輪ゴムで毛束にしてコームなどで立ち上げてヘアピンで留めると塗りやすい。
幾つか穴をあけたシャワーキャップをかぶり、染めたい髪だけ穴から出して染める方法などもあります - メッシュを入れる部分の髪にヘアカラー剤を塗る
<注意点>- 市販のヘアカラーは美容室の専用品より刺激が強いので、必ずビニールやゴム製の手袋をして作業しましょう。
- 髪の色は濡れている時と乾燥時で見え方が違います。乾燥時の方が明るくなるので、濡れてる時に色が薄いと感じてもカラー剤はつけすぎないように注意しましょう。分量と時間は基本的にカラー剤の説明書に従いましょう。
- 元の髪より明るい色に染める場合は、ブリーチで脱色してから染めるか、ブリーチ成分配合のヘアカラー剤を使いましょう。
- カラー剤を塗り終わったら、その部分にアルミホイルかサランラップを巻いて固定
- しばらく放置した後、カラー剤を洗い流して終了
放置する時間はヘアカラー剤の説明書どおりにしますが、染まりにくい場合は長めに放置します。何分かおきに色を確認しながら染めると失敗しにくいです。
1-2.美容室でメッシュを入れてもらう
髪の一部にメッシュを入れるだけなら自分でも十分できますが、複数の色を入れたり、髪に動きや立体感が出るようメッシュを入れたい場合は高度な技術が必要なので美容室で頼むのが無難です。
メッシュの色や入れる箇所を指定することもできますが、「綺麗に立体感が出るようにまばらに入れて下さい」といった具合にお願いしても良いでしょう。仕上がりの良し悪しは美容師さんの腕次第なので腕の良い美容師さんのいるお店を選ぶことが大事です。
1-3.エクステ(付け毛)を使う
メッシュの入ったエクステを使えば自分の髪を染める必要はありません。「自分の髪を痛めずに済む」、「いつでも取り外しできる」、「手軽に色々なカラーのメッシュを楽しめる」、「髪を元の色に戻す手間がなく、きれいに戻るか心配する必要がない」といったメリットがあります。自分の髪を染めるのに抵抗がある人はエクステから入ってみると良いでしょう。
短所としては、「良いものは値段が高い」、「自分の髪質や髪の長さに合うものが見つかるとは限らない」、「髪の質感が違ったり、地毛との境が目立つと不自然に見える」、「かぶるタイプだと頭が蒸れる」などがあります。
2.メッシュの種類、見た目の印象
髪にメッシュを入れる目的は、「髪に動きを出す」、「立体感を出す」、「派手さを出す」などです。メッシュにも色々種類があるので、こうした目的に合ったメッシュの入れ方を選びましょう。
メッシュには大きく3つの種類があり、それぞれ目的・効果が異なります。
- ハイライト : 周りの髪よりも明るくする
- ローライト : 周りの髪よりも暗くする
- 3Dカラー : ローライトとハイライトを両方入れる
ハイライトのメッシュの主な効果は、「髪全体を明るくする・目立たせる」、「アンバランス感が出る」などです。元々明るい髪を更に明るくするならブリーチ後のハイライトが有効です。ハイライトはインパクトや派手さを出すには良いですが、おしゃれな感じを演出するにはローライトと組合わせた方が良いでしょう。
ローライトのメッシュの場合は、「明るくなりすぎた髪の色を抑える」、「髪に立体感を出す」といった効果があります。派手すぎず自然な感じのおしゃれを演出するのに有効です。また顔周りの内側の髪にローライトのメッシュを入れると小顔効果もあります。
近年のメッシュはハイライトとローライトを組み合わせた3Dカラーのメッシュが主流になっています。ローライトとハイライトをバランス良く使い分けることで髪に凹凸感が出て、動きと立体感を演出できます。
髪をよりオシャレにする目的でメッシュを入れるなら、ハイライトとローライトを上手く使い分ける必要があるので、技術力の高い美容室で入れてもらうのが一番です。
3.関連用語解説
- アッシュ
英語で「灰」を意味し、アッシュ系カラーとは灰色がかった髪色を指します。髪を染める時に一度脱色してグレー系の基礎を作り、その上に重ねて他のカラーで染めます。カラーの発色を鈍らせツヤを抑えた仕上がりになります。アッシュブラウン、アッシュブルー、アッシュオレンジなどがあります。 - マット
マット系カラーとは緑がかった髪色を指します。髪のベースとなるカラーに緑みを加えることで髪の赤みを抑え茶系色の仕上がりになります。自然な印象を与えます。アッシュの「灰」を「緑」に変えたものと思ってもらえればよいでしょう。